未来トレンドを新規事業の種に変える方法 ~ 既存商品・サービスの改善案にとどまらない、新規事業の可能性を広げる ~

All Bridge株式会社は、「未来トレンドを新規事業の種に変える」というテーマでセミナーを開催しました。ランチタイムの時間帯にも関わらず、新規事業の立ち上げや社内新規事業の推進に携わる担当者、マネジメント層を中心に多くの方々にご参加いただきました。登壇したのは、弊社代表の水谷 真人です。All Bridge株式会社は「人の可能性を最大化し、社会で輝く人を増やす」というミッションのもと、新規事業創出の支援や、それに取り組む人財の育成を行っています。
登壇者紹介

水谷 真人
All Bridge株式会社 代表取締役
早稲田大学国際教養学部卒業後、コンサルティング会社にて自動車、化学品、住宅設備メーカーなどの業界でシステム導入・業務改革プロジェクトに従事。
その後、スタートアップ支援会社に転職し、官民連携プロジェクトや新規事業創出支援、起業家育成プログラムの設計・運営に携わる。現場の想いと組織の戦略を繋ぐ伴走支援で、数多くの新規事業の立ち上げをサポート。
2023年に「人の可能性を最大化し、社会で輝く人を増やす」をミッションにAll Bridge株式会社を設立。企業の“挑戦する文化”を育み、実行力ある人財を生み出す新規事業支援プログラムを展開中。
グロービス経営大学院大学MBA修了。
1. アイデア創出の基礎とステップ
アイデアは「既存と既存の組み合わせ」から生まれるものであり、ゼロから突然生まれるものではありません。本セミナーでは、以下の5つのステップを紹介しました。
- 情報を集める
- 咀嚼する
- 考えるのをやめる(非日常の体験や休息)
- ひらめきを得る
- 具体化する

特に今回は①情報収集と②咀嚼に焦点を当てました。未来のトレンドや社会課題など、自分たちの業務領域外の情報を意識的に集め、それを既存事業と掛け合わせることが重要であると強調しました。
また、日常的に「ビジネスノート」をつけ、テーマに沿った情報を記録・共有することの効果についても触れました。
2. 未来志向のテーマ設定
未来志向の新規事業を考える上で重要なのがテーマ設定です。脳は関心のある情報ばかりを取り込むため、意識的にテーマを決める必要があります。

テーマ設定のポイント
- 意識的に決める
- 自社の能力やアセットと関連づける
- 繰り返し改善して精度を高める

参考となる切り口
- 日本の社会課題(少子高齢化、インフラ老朽化など)
- ビジネストレンド(ヘルスケア、生成AI、ロボティックスなど)
- 最新技術(AI、宇宙関連、衛星技術など)
- 注目分野(美容、地方創生、教育など)
3. 情報収集の3つの罠と対策
情報収集において陥りやすい典型的な3つの罠と、その回避策も紹介しました。
罠 | 内容 | 対策 |
ネット検索に依存 | インターネット検索だけで完結させる | 日常生活や現場観察からも情報を得る |
情報量至上主義 | 集めれば集めるほど良いと考える | 仮説やテーマに沿って取捨選択する |
短期ニュース偏重 | 最新情報ばかりを追ってしまう | 長期トレンド(人口動態、規制、価値観)も意識する |
4. アイデアのその先:検証の重要性
アイデアが形になった後に重要なのが検証です。B2B・B2C・B2Gを問わず、顧客・解決策・実現可能性を地道に検証していくことが必要です。
特に社内新規事業では「ゼロから市場を創る」よりも「既存市場の中でどのように新しい価値を出せるか」がポイントになります。
その際の共通言語として、水谷は以下の3つを示しました。
- うまいか(市場の魅力度)
- 勝てるか(競争優位性)
- できるか(自社の実現可能性)
まとめ
未来志向の新規事業創出に必要なのは、
- アイデアは既存と既存の組み合わせであることの理解
- テーマに沿った情報収集の徹底
- 仮説を持ち、長期的なトレンドも踏まえた情報活用
です。
今回のセミナーが、参加者の皆さまが日常から未来を見据え、新たな事業の可能性を描く一助となれば幸いです。